きつねのつね次郎さんからもらえたしょうゆは一杯だけでしたが、そのしょうゆで汁を作りました。あたり一面にしょうゆのとても良い香りがして、明らかにおいしいうどんができる予感がしました。そこで、たぬきのどん平さんは、麺作りの際に少しだけ余ったうどんの切れはしをゆでて、その汁と合わせて食べてみました。
「これは…、うまい。」
今までに味わったことのないとてもおいしいうどんが完成しました。お店にやってくる常連のお客さんにも自信を持って出せそうでした。ちょうどその時、常連のお客さんの一人であるうまのパカラックさんがやってきました。
「パカラックさん。いらっしゃいませ。いますぐうどんを作りますね。」
その名からも分かるように、パカラックさんは海外の出身です。しかし、日本のうどんの味にはとてもうるさい方です。でも、きっと、この極うまのしょうゆで作った新しいうどんは気にいってもらえるはずです。たぬきのどん平ははりきってうどんをゆで始めました。