第30話

オランウータンのクレバ博士に調べてもらうと、当時のつばめのしゅん太さんのしょうゆは、先代、あるいは、先々代のしょうゆに比べて、わずかに発酵が少なく、かつ、熟成が足りなかったことが判明しました。そこで、材料、仕込み、熟成期間をもう一度見直して、仲間とともに作ったしょうゆがやがて少しづつお客さんを取り戻したのでした。少なくとも古くからの付き合いのあった取引先の人たちは、

「つばめのしゅん太さん。これで、先代、先々代と並んでも恥ずかしくない、しょうゆ屋になったね。」

と喜んでくれ、つばめのしゅん太さんは三代目としても、自分のしょうゆにも、少しづつ自信が持てるようになったのです。しかし、その矢先の今回のたぬきのどん平さんのしょうゆ事件です。またもや、古くからの付き合いのあった、特に、自分のしょうゆに自信がもてなかった時代もひいきにしてくれたどん平さんには、なんとか御恩を返さなければいけないと感じていました。

第30話

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