第16話

たぬきのどん平さんは、気がつくと、厨房の奥の部屋で寝ていました。その側には、ねずみのチューたろうさんと峠の向こう側のしょうゆ屋で、時々、お店にしょうゆを配達に来てくれているつばめのしゅん太さんもいました。

「気がついたかい?」

「おいらは…、いったい…、なんでこんなところで寝ているの…」

ねずみのチューたろうさんは、たぬきのどん平さんに事情を説明しました。そして、どうやら厨房で倒れたことを、何となくたぬきのどん平さんは思いだしました。

(そっか~…、あまりにもショックで…)

「お店の前に、”今日は事情につき休業”と貼り紙しといたから、今日はゆっくりとやすみなよ。」

ねずみのチューたろうさんの優しさが目に染みました。そして、隣にいたつばめのしゅん太さんも励ましてくれました。たぬきのどん平さんは、例え、一日といえども、しょうゆを変えてしまったことに、古くから付き合いのあるつばめのしゅん太さんに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

第16話

投稿ナビゲーション